腰砕け競争 2013 4 13
2013年4月13日の産経ニュース電子版には、
北朝鮮情勢に関して、このような記事がありました。
戦果挙げつつある脅迫作戦 正恩氏自賛に十分 幕引きは米韓演習後?
【ソウル】北朝鮮の戦争脅迫作戦が「戦果」を挙げつつある。
北朝鮮は、アジアのみならず、米国やG8外相会議など世界中で関心を集めている。
ケリー国務長官は、韓国、中国、日本の3か国訪問に乗り出し、
韓国からは、脅しに屈するような対話提案が出されている。
金正恩第1書記は、今や国際的な重要人物になった。
金正恩第1書記は、
「イラクやアフガニスタンでの戦争に懲りた米国は、
実際は、北朝鮮を軍事攻撃することはない。
脅せば、むしろ対話、交渉論が出てくる」と踏んでいる。
また韓国に対しては、開城工業団地を「人質」に、
操業中断の脅しで、たちまち腰砕けに追い込み、「対決より対話」論を引き出した。
開城工業団地は、北朝鮮にとってはドル稼ぎの金づるだった。
このため本来なら韓国から対北制裁として操業中断・廃止論が出てもおかしくはないのに、
逆に北朝鮮に足下を見られ脅されている。
(引用、以上)
アメリカも韓国も、「腰砕け競争」で忙しそうですね。
例によって、北朝鮮による脅迫、いや失礼、
「言葉による戦争」は、成功しつつあります。
脅迫、いや「言葉」によって成果を引き出すなんて、
ずいぶん安上がりな「戦争」ですね。
確かに、オバマ政権の顔ぶれを見ると、
「脅せば、むしろ対話、交渉論が出てくる」ように見えます。
しかし、「窮鼠猫を噛む」という格言があるので、
そろそろ、「言葉による戦争」は、やめた方がよいでしょう。
一方、日本は、どうか。
「北朝鮮にとって戦争脅迫が誤算になっているのが唯一、日本かもしれない。
日本では、おかげで安全保障意識がさらに高まり、
北朝鮮が非難する集団的自衛権行使など防衛力強化の議論がますます活発化している」
(以上、引用)
昨年12月の衆議院選挙においては、
実にタイミングよく北朝鮮の弾道ミサイル騒動によって、
保守政党である自民党が大勝利になりました。
今度は、参議院選挙前に何かあるのでしょうか。
共和党の不満 2013 3
10
書名 アメリカの新・中国戦略を知らない日本人
著者 日高 義樹 PHP研究所
日高氏は、アメリカのハドソン研究所の主席研究員です。
同氏が得意とするインタビューは、主に共和党関係者が多い。
つまり、この本は、共和党の不満を代弁しているということです。
要約すると、日高氏の言いたいことは、こういうことでしょう。
日本の民主党政権が終わって、親中政権が、ひとつ減った。
しかし、親中政権が、もうひとつ残っている。
それは、アメリカのオバマ政権である。
オバマ氏自身は、合理的でビジネスライクな人であるが、
その取り巻きが、親中派の人たちばかりである。
あるいは、中国に対して親近感を感じている人たちだ。
(以上)
私が、この本を読んでいると、
そういう感じを強く受けるのです。
目次からして、インパクトがあります。
「黒人とヒスパニックにホワイトハウスが乗っ取られた」
「オバマの政治力が弱体化し、社会主義政策が失敗する」
「アメリカは、尖閣列島で戦う」
「オバマ政権は混乱し、中国派が敗退する」
「アメリカは、中国の通貨操作を許さない」
「アジア軍事同盟が、帝国主義の中国を包囲する」